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世界最大の地下水槽

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図1:ハイパーカミオカンデ検出器の概念図 [クリックして拡大]

ハイパーカミオカンデ検出器は、岐阜県飛騨市にある神岡鉱山に設置します。ハイパーカミオカンデ検出器は、高さ60m、直径74mの円筒形の巨大水槽を地下650mに設置してニュートリノや陽子崩壊などの物理観測を行います。図1はハイパーカミオカンデ検出器の概念図です。

ハイパーカミオカンデ検出器は「水チェレンコフ検出器」と呼ばれるタイプの検出器で、26万トンの「超純水」と呼ばれる非常に透明度の高い水で満たされます。ハイパーカミオカンデの水槽は、地下に建造される水槽では世界最大となります。

 

 

 

2層式水チェレンコフ検出器

ハイパーカミオカンデ検出器2つはそれぞれ「内水槽」検出器と「外水槽」検出器という二つの光学的に独立した検出器部から構成されています(図2参照)。

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図2:ハイパーカミオカンデ検出器の断面図。下側の図は、上側の図の一部を拡大したもの。 [クリックして拡大]

内水槽は主検出器部であり、内水槽の側面には40,000本の50cm径の超高感度光センサーが敷き詰められています。この高感度光センサーを用いることで、ニュートリノ反応や陽子崩壊から発生する非常に微弱なチェレンコフ光を正確に測定することができます。これにより、電子やミューオンと呼ばれる素粒子を99%以上の正確さで粒子識別することができます。この非常に高い粒子識別能力はハイパーカミオカンデ検出器の特徴の一つです。

外水槽は内水槽の外周を覆うように設置され、外水槽の側面には6,700本の20cm径の高感度光センサーが敷き詰められています。外水槽検出器は、検出器の外から入ってくる宇宙線など、物理観測にとってノイズとなるものを識別して除去するために使われます。宇宙線などのノイズ事象の識別能力は99.9%以上です。

このように、ハイパーカミオカンデ検出器は巨大な高感度・高性能な検出器です。この検出器を用いることで、ハイパーカミオカンデでは多種多様な物理観測を同時に行うことができ、それら一つ一つの観測の物理結果について世界初の発見および世界最高精度での結果を得ることを目指します。ハイパーカミオカンデの目指す物理については「研究目的」のセクションを参照してください。